どれも現実

"Dunkirk" 2015年 / アメリカ、イギリス、フランス、オランダ
邦題は「ダンケルク」。第二次世界大戦の「ダンケルクの撤退」を描いた映画。フランスのダンケルクという街で連合国軍40万人がドイツ軍に包囲される。そこからいかに脱出するか、または助け出すか。というお話。脱出を試みる兵士、兵士を救おうと軍の民間船徴用要請に従う民間の小舟の親子達、その船達を守ろうとするイギリス空軍パイロットの主に3視点で描かれる。
クリストファー・ノーラン監督の作品ということで観たんやけど、期待通りの撮り方で、プライベート・ライアン程のエグさなく、むしろ哲学的な映像やったように思う。それが良さでもあり、悪さでもあるような気もしたけど。

"Spotlight" 2015年 / アメリカ
邦題は「スポットライト 世紀のスクープ」。ボストンの小さな新聞社が、地元のカトリック教会の聖職者の性的虐待を報道するお話。2002年にボストン・グローブ社が報じたカトリック教会の性的虐待事件に基づく作品らしい。全体的には市民に良い影響を与える組織の中の一部が"悪"の場合、どう対応するのが正しいのだろう。聖職者達の性的虐待は決して許されるものではない。でも、多くの人が宗教によって救われている。この現実をどう考えればよいのだろう。そして、その時は新聞社はどう行動するのが正しいのだろう。記者たちはいろいろ考えながら、自分たちの正義を貫くお話。

"オマールの壁" 2013年 / パレスチナ
パレスチナ自治区に住む若者たちのお話。ある事件とか紛争とかそういうものを題材にしているのではなくて、でも逆にそれがリアルのように感じる作品。
主人公は街に普通に存在する大きな壁を越えて、仲間や恋人に会いに行く。イスラエル側の警察に呼び止められからかいを受ける。彼らはお互いを憎しみ合い、相手側の殺そうとしている。殺せば秘密警察に捕まり、拷問を受ける。そこを出ていくには彼らに協力する必要がある。仲間たちは疑心暗鬼になり、幼馴染や恋人ともぎくしゃくする。
悪を糾弾するとか、救いがないと嘆くとか、そういうのを超越して、これが若者たちの現実です。と突きつけられるような映画。

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